2011年 8月 の記事

内田 樹「知に働けば蔵が建つ (文春文庫)」 ★★☆☆☆

内田 樹「知に働けば蔵が建つ (文春文庫)」

きっかけ=piyoに借りて

ブログ転載本。
2004年~2005年に書かれたものなので、小泉首相の靖国参拝に対する態度、中国での反日デモの激化に対する考察から、以前も読んだが「儒教圏」構想(北朝鮮の政体瓦解から始まるという予測は初めて読んだ)などもある。

武道家としての話もおもしろい。
道場を楽屋、それ以外を表舞台として意識し、師匠からの「持参せよ」という一言に足が震えたという話はいかにも武道精神であり印象深かった。

武道精神は禅とも深く通じるだろう。
武士道は語れない、禅も語れない、が、語らずには出現しない。

別冊カドカワ 総力特集 スガシカオ  (カドカワムック 396) ★★☆☆☆

別冊カドカワ 総力特集 スガシカオ 62483‐99 (カドカワムック 396)

きっかけ=スガシカオファンです。予約購入。

来年はスガシカオ15周年らしい。この間10周年だったような気がするが・・・。

ファンだけしか買わないであろう新譜、「Sugarless2」の本人解説など。
最近あえてディスコ風、UK風な作品が多いとは思っていたが、この4年の彼の新しいチャレンジを知り、もーファンですからそのまま受け入れるし、ほんとにいいと思います、Mummy-Dとのコラボも真夏のパレードも。

この本で彼のブログを知る・・・なんと昨年4月からほぼ毎日更新しているらしい。
知らなかった、ショック。

しかし改めて「月とナイフ」ってすごい歌詞だなー。
恋愛でときめくなんて、もうすっかり忘れた毎日を過ごしているのに、なぜ彼の曲を聴くだけで、胸が締め付けられるようなあの感じが迫ってくるのでしょう。

内田 樹「態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い (角川oneテーマ21)」 ★★☆☆☆

内田 樹「態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い (角川oneテーマ21)」

きっかけ=piyoに借りて

もう内田先生の本はどれを読んでもだいたい同じと思うようになってきた。
こちらは珍しくブログ転載ものではなく、原稿依頼があって執筆したものをまとめたものらしいが、テーマもばらばら、文量もバラバラ、確かにややタイトな印象はあったが慣れもありスルスルと読む。

冒頭の一説に「岡田山キャンパスは日本一美しい」から始まり、ちょっとうれしい。
女子大有用論は「女性は時の守護者」ということで、ほんとか?とちょっと強引な感じ。

恒例のまえがきが「まえがきが長くてすみません」というのもまた内田先生らしい。
ほんとに毎回枕が長すぎますよ、内田先生。でもその話、結局必要なんですが。

菊地 成孔「スペインの宇宙食[文庫] (小学館文庫)」 ★★☆☆☆

菊地 成孔「スペインの宇宙食[文庫] (小学館文庫)」

きっかけ=ライターのHさんのオススメで購入。

半分くらいは読み飛ばす(特に後半の音楽論、ゴダール論、グルメ論が熱い部分はつまらない)。

少年時代の小さな港町での猥雑な空間と人間関係が「世界のすべてを教えてくれた」と言う、その比喩どおり、90年代バブル崩壊後という時代にも関わらず、その目を通してしか見られない、狭小な世界観のフェティッシュでサディスティックな、激しい耽美的欲望と退廃の世界。

最初は辟易したが、バンドのパートナーである「岩澤瞳」への隠微で執拗な耽美表現がおもしろく、読み進んでしまう。

この世界に浸かっていると、昔の若かりし頃の耽美的なものへのあこがれ、三島由紀夫にハマったことなども恥ずかしく思い出す。
そういう性向を隠し持っていることで、この作品を読んで暗い淵を見るような思いに囚われるからこそ、飽かずロングセラーするのだろう。

でもこういう狭小な世界観は40歳にもなると1回でいいやと思う。
UnderWaterとかCarWashとかWetClothesというフェチジャンルがあることは初めて知った。

齋藤 智裕「KAGEROU」 ☆☆☆☆☆

齋藤 智裕「KAGEROU」

きっかけ=後輩のIさんに借りて

半年前にポプラ社新人賞を獲得したとして話題になった水嶋ヒロの本。
水嶋ヒロとは私は全然知らない人だが、世の中では大変な人気者で、多才な美男子とのこと。

作品は人物像もテーマもストーリーも浅く、何の深みも感じられない。
伏線ぽいエピソードも伏線ではないらしく肩すかし。

同人誌レベルという感じ。ファンは嬉しいのだろうか。
十代の人向け。