渡辺 容子「乳がん 後悔しない治療──よりよく生きるための選択」 ★★★☆☆

渡辺 容子「乳がん 後悔しない治療──よりよく生きるための選択」

きっかけ=piyoに借りて

少し前に読んだ「がん治療総決算」の著者、近藤医師の患者である筆者の「闘わないガン共生記」。

手術せずに残りの人生を有意義に送るため、治療法や薬物に対して勉強し、自ら判断する患者。
勉強熱心な著者は、近藤医師の著作は全部読み、どうやら批判派の方の著作もかなり読んでいるようだが、私も批判派の方の本を読みたい。

わからないのは、抗がん剤は効かない、と著者も近藤医師も断言しているのに、手術前には抗がん剤でがんを小さくしてから手術している(結果、全摘をまぬかれる)が、これはどう考えればよいのか?
抗がん剤は「小さくできる」が「治らない」という意味か?

また、2期や3期のとき「転移率が50%の場合、手術を勧めるかどうか迷う」とはどういうことか?
転移するなら1期よりもはるかに前に転移しているという説が正しければ、1期でも2期でも3期でも転移率は変わらないのでは?
それとも「がんもどき」は2期以上にはならないということか?
など、わからないことも多い。

また、近藤医師は「くじ引き検査による総死亡率」のみを最重要視しているが、おそらくそれ以外の有効なデータが、たとえばがん細胞が小さくなったりなくなったりというデータが、存在するのだろう。
総死亡率の違いだけで、1%の望みを最初から捨てることは、若い患者やその家族にはできないことだろう(宝くじも買わねば当たらない理論で)。

このところ、矛盾もありつつどう折り合うべきなのか、もっとよく知りたいし考えたい。

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  1. 読んだのがずいぶん前なのでうろ覚えですが、わたしが一番「あっ」と思ったのは、「早期発見の患者の方が、5年生存率が高い。だから健診を受けよう」という論理のおかしさをわかりやすく指摘されていたところですね。
    死を迎える日が同じだとしても、末期で発見された人より早期発見の方が“5年”生存率が高くなるのは、よく考えると当たり前なんですよね。
    そんな簡単なことに気づかず、漠然と早期発見はいいことだと思っていた自分が恥ずかしくなりましたよ。
    スジャータさんが疑問として挙げている点、わたしの知っている範囲でお答えすると、転移性のがんは抗がん剤では治らないですね。手術前に投与するのは、切除部分をできるだけ小さくして体の負担を減らすためで、治癒を目標としているわけではないと思います。

    • 5年生存率については私も、ちょっと考えればわかることなのに、どうして今まで気づかなかったんだろう・・・と思いました。

      抗がん剤は「効く」「効かない」という言葉の理解が難しかった。
      がんが(消滅せずとも)小さくなるのは「効く」というのかどうか、「効かない」とは消滅しないが小さくはなる、ということなのか、そのあたりが混乱したのですが、何冊か読んでやっとわかってきた、という感じです。

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