西村 賢太「暗渠の宿 (新潮文庫)、「二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)」 ★★★☆☆

 

西村 賢太「暗渠の宿 (新潮文庫)」

西村 賢太「二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)」

きっかけい=piyoからお借りして。

久々に賢太です。
賢太は、それなりに心の準備をした上で、続けて読まないといけません。

以前読んだ三作のインパクトが強すぎて、今回の作品にはさほど驚きはなかったのものの、あいも変わらない氏の愚劣極まる悪行の顛末と、これでもかという粘着気質に、畏怖さえ感じる・・・といった感想です。


「暗渠の宿」には、例の同居女性が出てきます。またかーい!!!
女がサンシャインの水族館に行きたいと言っているのに、またもや清造がらみで上野動物園の熊見物に引っ張って行ったあげく、帰りに寄った古書店でいざこざを起こし、それに嫌な顔をした女に家に帰ってから復讐をするといういつもの展開。たまりません。

さらに、もう一編の「けがれなき酒のへど」では、風俗女性にいれあげて100万円近くを騙し取られる話も出てきます。今までにも何度か挿話的にこの話が出てきていたので、これか!!!と感慨深い。


「二度とはゆけぬ町の地図」で描かれているのは十代の賢太です。貧乏さが半端ではありません、四十歳の今も貧乏な賢太ですが、中卒の17歳やら18歳なんて、雇ってくれるところもないし、たまに職にありついても必ずやトラブルを起こして続かない。家賃は滞納して大家に追い出される。こんな人がなぜいつ読書に精を出していたのか、つくづく不思議です。

バイト先でまたもや傷害事件を起こし、運悪く警官に暴力をふるったためにとうとう拘置所で12日間を過ごすハメになる話のタイトルは「春は青いバスに乗って」。センス良すぎ!!!

収録されている四編のうち最後のタイトルは「腋臭風呂」ってまたもう!
この中に、なんとあの例の女性(秋恵)と別れた後の話が出てきます。
うーん気になるのは秋恵との別れの顛末。さぞや壮絶なのでしょうが、いつか書いてくれることを期待したいものです。

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  1. やばい。楽しみに取ってある賢太の未読本を読みたくなってきた(笑)
    仏教で心洗われた後にはやっぱり賢太かしら。
    今回のスジャータさんのレビュー、賢太への愛を感じるわ。秋恵が遁走するお話、早く読みたいよね。

    • 仏教で心洗われた後には賢太って(笑)
      賢太への愛、やっぱりわかっちゃいますかそうですか。
      賢太を読み続けていると、日常でも「慊りないなあ」とか言いそうになります。

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