カテゴリー : 06.エッセイ

塩野 七生「イタリア遺聞 (新潮文庫)」 ★★★☆☆

塩野 七生「イタリア遺聞 (新潮文庫)」

きっかけ=塩野氏のエッセイ。Amazon購入。

(ものすごくおこがましいが)私は塩野氏と思考回路が似ているな、だから共感するんだなあ、と思う。

プロセスから全体を理解する。そのためにプロセスそのものを楽しむ。
古代の男性でも常に男として色気があるかどうかが大事になるのも面白い。

ホメロスの「オデュッセイア」は、実は朝帰り亭主の壮大な言い訳ホラ話、というお説に大笑い。
なるほどーそういわれるとそうとしか見えない!

ユリウス・カエサルはモノにできるが、レオナルドはモノにできないから書けないらしい。

塩野 七生 「再び男たちへ―フツウであることに満足できなくなった男のための63章 (文春文庫)」 ★★☆☆☆

塩野 七生 「再び男たちへ―フツウであることに満足できなくなった男のための63章 (文春文庫)」

きっかけ=一読してファンになってしまった「男たちへ」の続編を購入

前作と異なり、政治家や経済人に対する提言のような形式であり、好き勝手に書き散らしている感はない分、硬い内容。

独自の理想的リーダー像が面白い。
曰く、目的成就のためなら必ずしも正しいとはいえない方法でも「眉ひとつ動かさず」実行できる人、しかもそれを大衆には「正しい」と思わせることができる説得力を持つ人。

塩野 七生「男たちへ―フツウの男をフツウでない男にするための54章 (文春文庫)」 ★★★★☆

塩野 七生「男たちへ―フツウの男をフツウでない男にするための54章 (文春文庫)」

きっかけ=夫の本を拝借。

塩野本は今まで手が出せなかったが、一読してものすごくおもしろかった。
30年くらい前に書かれたエッセイがリーダブルなこと自体すごい。
フィレンツェ在住の著者が「イイ男・ダメな男」とその女性との関係を、まさに勝手に書き散らした感が爽快・痛快だし、なのに国家間の関係も男女の関係と同じでしょ?と放言。
いかにも硬派かつ知的な匂いのする女性なのにいきなり官能的な表現もあり、他の女性作家にはまったくない魅力満載。

林 真理子「なわとび千夜一夜 (文春文庫)」 ★★☆☆☆

林 真理子「なわとび千夜一夜 (文春文庫)」

きっかけ=なんとなく購入。

週刊文春で20年続くエッセイ。
いつも楽しみに読んでいるし、やっぱりおもしろい。
「この連載を書くにあたって注意していることがひとつある。それは正論をあえて言わないことだ」とは名言。

田口 ランディ「生きなおすのにもってこいの日」 ★★★☆☆

田口 ランディ「生きなおすのにもってこいの日」

きっかけ=久しぶりにランディのブログを読むことが多くなり、タイトルとカバーにも魅かれて購入。

おもしろかったはずだが、レビューを書きにくい本。
ランディはそういう著作が多い。

加賀 まりこ「純情ババァになりました。 (講談社文庫)」 ☆☆☆☆☆

加賀 まりこ「純情ババァになりました。 (講談社文庫)」

きっかけ=読むものがなく、恵比寿駅の自動販売機でうっかり購入。

こういうのをかっこいいと思う時代は私の中では終わっている。
都会的で自由奔放で、そのくせ江戸っ子堅気のお節介やきとは、ああ私は友だちになりたくない。

飯島 夏樹「ガンに生かされて」 ★★★☆☆

飯島 夏樹「ガンに生かされて」

きっかけ=本屋さんでなんとなく購入

終末期ガンと「闘う」のではなく「共生する」。ハワイで家族とともに送る宝物のような日々。

ユーモアを交えた文章はお世辞にもうまくないが、リアルな痛み、苦しみと悦び、その交錯が伝わってくる。

しかしタイトルはおかしいと思う。他者としてのガンに生かされているのではなく、「私=ガン」となって成長してゆく様がじわじわ感じられる。
だから「ガンと共に生きる」ではないか。

「生かされている」という宗教的死生観と、「ガンと私が一体化する(=共に生きて死ぬ)」とがごっちゃになっているのが残念。