カテゴリー : 07.ビジネス

レイチェル・ボッツマン, ルー・ロジャース「シェア 〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略」 ★★★☆☆

シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略からビジネスを生みだす新戦略

きっかけ=piyoにお借りして。

分厚い本で、通勤中に持ち歩くのが大変でしたが、なんとか読了。

いまこの瞬間にも、あちこちで発生し、拡がりつつあるソーシャル上の「共有」サービス、コミュニティについて、多くの事例を挙げながら分類解説し、今後の予測を示唆したのが本書です。
2010年12月初版で、いま2012年5月。この種の本はすぐに陳腐化してしまいますが、読んでよかったし、特にビジネスパーソンは今すぐ読むべきだと思います。

「共有」をテーマとする様々な活動を、筆者は「コラボ消費」と名付けていますが、有象無象のこの現象を、3つのタイプに分けています。

コラボ消費は3つのタイプに分けられる。

・プロダクト=サービス・システム
・再配分市場
・コラボ的ライフスタイル

・プロダクト=サービス・システム
ある製品を100%所有しなくても、その製品から受けたサービス-つまり利用した分-にだけお金を払うという、「所有より利用」の考え方
カーシェア、太陽光発電、コインランドリー、P2Pで貸し出し

・再配分市場
ソーシャルネットワークをとおして、中古品や私有物を、必要とされていない場所から必要とされるところ、また必要とする人に配りなおす。
一般的に中古品市場のこと。

・コラボ的ライフスタイル
同じような目的をもつ人たちが集まり、時間や空間、技術やお金といった、目に見えにくい資産を共有すること。
地域密着型が多い。
オフィスシェア、ガーデンシェア、ライドシェア、ソーシャルレンディング、カウチサーフィン

最初の2つはリアル市場でも馴染みのあるものが、ネットという環境でブレイクスルーした、という例が多いですが、
やはり目新しいと感じるのは3つ目の「コラボ的ライフスタイル」。
フリーで仕事をしている人同士が集まってコミュニケーションを楽しむ「オフィスシェア」、ホテルに宿泊するのではなく現地に住む人の家のカウチに寝かせてもらって、地元の人しか知らないレストランやバーを教えてもらったり、地元人とのコミュニケーションを楽しむ「カウチサーフィン」。
コミュニティを作り、共有することで、人と人とのつながりができて、それ自体を楽しむためにまたシェアする、という好循環が生まれています。


これらの「コラボ消費」でキーとなってくるのは、どうやって見も知らない相手を信頼するのか?ということなのですが、サービスの利用者、提供者それぞれが「評価」されることで、その人物やサービスの信頼性を測られる、と言われています。


この「コラボ消費」のみならず、最近のネットではSNSをはじめ、多くの「評価」が飛び交って、私自身もその「評価」を大変大事な参考要素としていますが、改めてこういう書籍を読んでみると、ちょっと怖いな、という気もしてきました。
近い将来、ネットでの人物評価が、その人自身の「世の中の評価そのもの」になる日も近いような気がします。

雇用も結婚も、その評価が悪い人とはご縁を遠ざけたいですよね・・・。
今まで、ちょっと引越したり転職すればリセット可能だった人生が、そうはいかなくなるのでしょうか。


それはともかく、こういう「シェア」の動きや、それをきっかけに昔あった、お隣さんから剪定ばさみを借りて庭のお手入れをする、というライフスタイルの復活があることは、ぜひ気をつけたい動向だし、望ましいことだと思います。

迷惑をかけあい、あるいは一方的にかけられ、それを疎ましがっても容認しながら生活することこそ、人間の暮らしそのものだと思うのです。

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本郷 陽二「超訳 マキャヴェリの言葉 (PHP新書)」 ★★☆☆☆

本郷 陽二「超訳 マキャヴェリの言葉 (PHP新書)」

きっかけ=塩野先生が敬するマッキアヴェリ関連を読んだことがなかったので、とりあえず新書棚で目にとまった一冊を購入。

チェーザレ・ボルジアの時代に生きたマッキアヴェリのことばをビジネスシーンに置き換え、さらに古代ローマや戦国武将などの言を引きながら補強する、というもの。
勝つため(または統率するため)には狡猾さも重要との思想がマッキアヴェリらしく、塩野氏もよく引いているところ。

塩野先生のマッキアヴェリ論も読んでみたい。
それと、「超訳」ものがブームらしいけど、私は避けた方がよさそうだ。
どうしても原典の方が気になる。

日垣 隆「ラクをしないと成果は出ない (だいわ文庫)」 ★☆☆☆☆

日垣 隆「ラクをしないと成果は出ない (だいわ文庫)」

きっかけ=piyoに借りて

こういうやり方でうまくいく人はいるよな~とは思うが、私にはあまり参考にならない。

人から薦められて自分も興味があれば「即」行動、本は1日1冊、40代なら1日5冊など、INPUT重視→「即」行動を勧めているが、
確かにそれができれば素晴らしいとは思うが、しばらく時間を置いた方が優先度や本来の価値が浮き出やすいという「思考の生理学」的な考え方を私は重視したい。

「ラクをしないと~」というお題だが、これは楽な方法ではない。

デビッド・カークパトリック「フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)」 ★★★★☆

デビッド・カークパトリック「フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)」

きっかけ=piyoに借りて。

ものすごく刺激的なドキュメンタリー小説。
フェイスブックの映画は期待外れだったが、こちらは創業者とそれを囲む様々な人の関わり方を丹念にインタビューしたもの。

ハーバード大の寮の一室から始まった物語を、彼ら自身を描き出すことによって、フェイスブックの「世界の透明化」に対する信念の本気さ、壮大さ、過激さ、を鋭く描いている。
買収に関する話が長く、その部分は退屈したが、全体としては欠かすことのできないエピソードなので仕方がない。

巷でフェイスブックがすごいすごいと言われても何がすごいのかわからなかったが、本書を読んでわかった。
ネット上でも実名で責任ある態度を取るという考え方は、私も以前から興味のあったテーマであり、それをザッカーバーグが本気で実現を目指していることに感動。

ただ、終盤ではマーケティング論では古い考え方をしていることや、twitterなどの影響を受けて「友だち同士のつながり」という根本的なつながり方の見直しなど、やや複雑化に陥っている感もある。
facebookがこれからどうなるのか注目したい。

本田 哲也「新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書)」 ★★★★☆

本田 哲也「新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書)」

きっかけ=友人Tさんにお借りして。

今の仕事に即役立つフレームワーク。
PRと広告との違い、「おおやけ」「ばったり」「おすみつき」、空気感(カジュアル世論)を作ってから仕掛ける、インフルエンサーとの関係構築方法など。
読みながら一旦本を閉じて考えることしばしば。
上司、部下、夫にもオススメしたい本。

岩崎 夏海「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 ★★☆☆☆

岩崎 夏海「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

きっかけ=200万部の大ベストセラーということで、友人Tさんにお借りして。

想像通りの内容で、それ以上でも以下でもない。
ドラッカーの『マネジメント』を読むキッカケにならなくもないが、ものすごーく読みにくいことを知っているので、やはり手は出せない。

デール カーネギー 「人を動かす 新装版」 ★★★☆☆

デール カーネギー 「人を動かす 新装版」

きっかけ=当社役員のKさんが人生最良の書として挙げられていたため購入。

「人を動かす」というのは部下を動かすという意味かと思ったら、人が自らの思いで動くようにする、もしくは感動させるという意味だった。
あらゆる自己啓発本の原点と言われる本書は1937年発刊だが、現在でも変わらない真理ばかり。
挿話が古いことはさして気にならないが、当然ながらこの後に理論を深めた様々な自己啓発本と比較すると、論理性と深みには物足りない部分も。
うわべの言葉で人を動かすことはできないと書きながらも挿話にはそういう類のものが多い。

やはり、私の中では自己啓発本で「7つの習慣」を超えるものはない。
しかし久々に自己啓発本を読んだのでやはり清々しく、気持ちが前向きになれる。