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林 真理子「六条御息所 源氏がたり 二、華の章」 ★★★☆☆

林 真理子「六条御息所 源氏がたり 二、華の章」

きっかけ=第一章の続きを楽しみにしておりました。Amazon購入。

林真理子さんの六条御息所源氏がたりの第2巻。

朧月夜との密会がばれて須磨明石への隠遁、京に復帰してからの出世、その合間にも欠かさない女性たちとのさまざまな恋愛模様。

2巻の中で六条は亡くなるが、1巻と同じく2巻でも六条の目線からの源氏像が斬新。
六条は明石の君を自分の一族の女と認め共感するが、源氏が最後まで明石の君の生まれのいやしさを蔑み軽く扱ったとなじる。
そんなことは今まで源氏物語を読んでいても全く気付かなかったが、娘までもうけた女性なのに六条邸でも一段格下の部屋を与え、「上」ではなく「君」で通したことからもなるほどうかがえる。

一度体を重ねた女は嫌々でも面倒をみる源氏、ハーレムとなった六条邸など、栄華を極めた源氏の余裕と、それでもなびかない女性たち(朝顔の君)などは中盤の面白み。

それにしても源氏の女性に対する倫理観のなさには笑ってしまう。
帝の寵愛を一身に受ける朧月夜とも関係を切らず、六条御息所の娘斎宮をいくら口説いても自分のものにならないため、院から望まれると息子の冷泉帝に差出し出世の駒として中宮(秋好中宮)とし、さらに夕顔の忘れ形見の玉蔓を囲い性懲りもなく口説く。

この物語は全3巻とのことで、あと1巻で終わりかと思うとちょっと残念。

林 真理子「秋の森の奇跡 (小学館文庫)」 ☆☆☆☆☆

林 真理子「秋の森の奇跡 (小学館文庫)」

きっかけ=読むものがなく、本のスタンドでなんとなく購入。

40歳の主婦が母の認知症、夫の浮気疑惑などをきっかけに、拠り所を求めて夫以外の男性と深い仲に。
「林真理子恋愛文学の最高傑作」などの帯コピーにだまされた。
高校教師の夫と家具店店長の妻の生活がなぜこれほど裕福なのかわからないし、2度の恋愛も面白みもない。

☆ゼロ。読まなければよかった。
(読むものがなくて、駅のスタンドなどで熟考せずさっと買ったりすると後悔することが多いな・・・)

林 真理子「なわとび千夜一夜 (文春文庫)」 ★★☆☆☆

林 真理子「なわとび千夜一夜 (文春文庫)」

きっかけ=なんとなく購入。

週刊文春で20年続くエッセイ。
いつも楽しみに読んでいるし、やっぱりおもしろい。
「この連載を書くにあたって注意していることがひとつある。それは正論をあえて言わないことだ」とは名言。

林 真理子「六条御息所 源氏がたり 一、光の章」 ★★★★☆

林 真理子「六条御息所 源氏がたり 一、光の章」

きっかけ=Amazonで購入。

六条御息所が語る源氏とは、その設定だけで魅かれる。
源氏については一言も二言もある林真理子がとうとう現代語訳風なものを書くというのだから、気合も十分だろう。

導入から「どうぞ私の名を聞いてくださいますな」と、いかにも六条らしい高貴で陰鬱な言葉から始まる。
林真理子らしい解釈で、更衣という身分の桐壺に溺れた帝を責めたり、空蝉の鮮やかな引き際を賞賛するとともに自分の愚かさを嘆いたり。
第2章以降も楽しみ。

林 真理子「コスメティック (小学館文庫)」 ★★★☆☆

林 真理子「コスメティック (小学館文庫)」

きっかけ=コスメ業界のプレス担当者のお話ということでオススメされ、自分が新しく担当する仕事がどんなものなのか知りたくて購入。

野心あふれるアラサーの化粧品メーカーPR担当の仕事&恋愛小説。
映像化にピッタリな個性的なキャラクターでぐいぐい読ませる。Voceの連載だったというがピッタリ、化粧品業界の人に好まれそう。

自分の若かりし頃のギラギラ感と似ているような気もしてやや恥ずかしい。いまどきないよ、というくらい90年代的なストーリーだが、林真理子さんはこういうのを書くと本当に魅力たっぷりだ。